イオナンタ無菌播種からの馴化

例えば写真1、このガラス瓶の中の実生株を馴化させようとしたとしよう。まず白化個体やカルス形成中個体は助からないと思ってよい。外気中の環境にいろんな意味で耐えきれないことが多い。急激な環境変化によって細胞壁や葉緑体が崩壊してるのかも。葉緑体が多く、緑色が強く、ある程度育っていた個体のみ生存の可能性が残る。コンタミが起きてしまった場合など、緊急避難させる必要が生じた場合、相当なテクを持ってない限りスパッと諦めましょう。

写真1

ガラス瓶を開封して、金属板直行推奨(写真2)。金属板上の環境はガラス瓶から外気環境に慣らす過程でちょうどよいワンステップになる模様。このステップを省くと、枯れる個体が大量発生、下手したらほぼ全滅することも。強健種は耐えたりもするがリスキー過ぎる。

写真2

金属板の上に置いて毎日数回水をばしゃばしゃとかけること数ヶ月〜1年、もうヨーグルトの蓋に置いても枯れなくなる(写真3)。ただし、最初は毎日多めの霧吹き必須かと。そのへんは植物の気持ちになって、適宜調整が必要。

写真3

他のチランジア実生栽培は若干勝手が違ったりもするのでそこもさじ加減が必要。経験値を積んでコツをつかんでいく。

ヨーグルトの蓋に置いて数ヶ月経過したら次は棒やコルクに張り付ける。さらに過酷な環境へとステージを上げていく。東急ハンズやロフトで適当によさげな資材を仕入れる。

たいていここまでたどり着けば事故でも起きない限りもう枯れることはほぼなくなる。ただし、油断はしないように成体よりは多めの観察必須。